1983年にインドネシアで初めて皆既日食を体験してからちょうど1サロス後の日食である。サロスは日食や月食が同じ状況で繰り返し起こる周期で、18年と約10日(6585.78日)を1サロス周期と言います。
食の起こる条件が極めて近いので、同じような食がほぼ同じ地域で見られます。
6月14日に日本を出発し、香港経由で南アフリカのヨハネスブルグへ入り、ケープタウウン観光後、再びヨハネスブルグに戻り、21日の日食当日、早朝よりチャーター機にてザンビアのルサカ国際空港へ。観測地は貸し切りの空港駐車場。わずか数100mだけの数時間のザンビア入国でしたが、今回もうまく晴れてくれました。5回目の皆既日食にして5回とも観望に大成功でした。今回は極大期のコロナが全体に大きく明るいために、あまり特長が有りません。 ダイヤモンドリングもあまり鮮明でなく、月の谷間の加減もあってか、きれいな閃光は見えませんでした。閃光に比べてコロナ自体が明る過ぎたと思う。
今回もトルコに続いて、フラッシュスペクトルに取り組んだのですが、第二接触は何とか撮れたものの、第三接触では失敗してしまいました。今回、頑張って1台のカメラで部分食とフラッシュスペクトルとコロナを撮ったのですが、前半は順調にフィルタを付けて部分食、フィルタを外しプリズムを付け光軸を合わせてスペクトル、再びプリズムを外してコロナを撮った、ここまではうまく行きました。後半のプリズムを付けて光軸を合わせるところでもたつき、第三接触が始まってしまった。それに皆既中の撮影風景やコロナも初めてのデジカメ(
Olympus CAMEDIA C-990ZS)で写したので、殆ど肉眼でコロナを観賞する余裕は有りませんでした。デジカメは手振れの上、露出オーバーでコロナが明る過ぎて中心の黒い部分がない、普通の太陽のようになり失敗でした。
日食撮影も慣れて来るとリハーサルもせずに欲張って横着するので、こんな始末です。最後の1日はアフリカならではのサファリに出かけ、ライオン、サイ、アフリカ象、ワニ、カバ、シマウマ、インパラ、等々多くの動物に遭遇することができた。
帰りは同じく香港経由だったけど、キャセイ航空の都合のため途中、モーリシャスに着陸給油したために、時間が大きく遅れ香港で予定の便に乗れず、次の便まで待たされた。この間に無料のインターネットがあったので、時間は掛かったがヨーコさんが何とか接続に成功し第一報をメール送信しました。でもPCに日本語入力機能がないため、日本語画面は読めるのに打てず、変な漢字キーボードで苦労しました。H急交通のツアー(ルサカは3コース120名程)は天文好きの人が多く、それなりに装備もきちんとしていました。